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廃材建築での増築工事①【廃材の搬入、基礎工事編】

廃材天国の陣です!

丸亀市内で民家の増築工事をしました。 以前改装工事をした、ゲストハウス「ふらっと」のフミくんの近所の方で、 フミくんが紹介してくれたんです。

今では「簡易宿泊所」の営業許可も取って、開業しています。

Contents

築40年の民家に細長い部屋を増築する

元々は天ぷらカーの停まっている部分に築100年を超える母屋が建っており、 余りにも傷みが酷くて解体したそうです。 で、ブルーシート部分から一間(1.8m)だけ細長い部屋を増築したいという依頼です。

材料に廃材を使うかどうか?

廃材を使う目的は、 見た目にアンティークな雰囲気を出すための外壁材や、 柱や梁などの構造材など、使う目的は様々です。

使い方によっては新品の材料を買うよりも、 施工の手間が増えるので、トータルコストが上がります。 しかし、廃材天国にストックしてある廃材の角材を構造材に使うのであれば、 新品の角材を買うよりは確実に安く付きます。

今回は施主との打ち合わせで、廃材は見えないような構造部分に使う事にしました。 外部はトタン系、内装の床や壁などは合板系と徹底的に安くする方向性です。 外壁に焼杉とプリントトタンではかなり違いますし、 内装もベニヤ板と無垢の羽目板では全然変わってきます。

廃材の整理

ストックしてある廃材の中から長さや太さなどを仕分けします。 今回使う量を選んだら、バールで釘を抜きます。

約50本の角材を軽トラに積み込みます。 通称「ベルトガッチャ」というラッシングベルトで、固定します。 さすがにこのぐらい積み込むと、ロープのみの固定では心もとないですね。

Jフックタイプと、Iフックと呼ばれる輪っかのタイプがあります。 トラックへの固定では、圧倒的にIフックがオススメです。

でも、安いのはJフックの方なんです。

現場への搬入

現場ではダンプして下ろします。

地面に刺さったーーー!!

基礎工事

まずは解体屋が敷いたクラッシャーを転圧します。 エンジンプレートはリース屋で借りても安いものです。

モルタルでコンクリートのサイコロの水平出しをします。

大引きの入る900mmピッチで固定します。

外側は糸を張って合わせます。

この時のサイコロの上面の水平は、一個づつ置きながら水平器を当てています。 しかし、お互いのサイコロ同士の水平は取っていないのです。 これはどうしても地面が微妙に水平じゃないので、一つ一つの水平は敢えて求めません。

次回の記事でこの独立基礎の上に水平な床を作る方法を伝授します!

束と大引きの準備

廃材を並べて、基礎の上に束を立てて、大引きを乗せるための廃材を選びます。

こういう廃材の入手方法は簡単です。 近くの解体業者に手当たり次第に電話して、 「柱や梁などの太い解体材が欲しいんです。」 と、お願いするんです。

この時に注意が必要なのは、 「細い廃材や、合板、フローリング、竹小舞などがバラバラになったのが混じらないように!」 という点です。 解体作業はユンボのツカミを使います。 グチャグチャになった廃材の山から, 3寸角以上の太さの柱を選別するのは、難しい作業ではないのです。

ただ、 「3寸角、3寸5分角、4寸角の柱ばっかりをまとめて欲しい。」 というのは、大抵聞いてもらえません。 たまーに、そういう柱が山ほど出る現場から持ってきてくれた事もありましたが。

古い家の解体材として出てくるのはそういう角材以外にも、 桁や梁の太いものもあります。 105mm×240mmのような角材の桁や鴨居もありますが、 屋根裏の梁は大抵丸太です。

解体後のボリュームとしては、柱よりも丸太の方が多い事はザラです。 今回のように角材をソコソコの量揃えようとすれば、 そういう丸太もコミで引き受けないといけません。

そこで、そういうものはチェーンソーでジャンジャン切断して、 焼却炉ばりの大型の薪ストーブの燃料にするんです。 こうして廃材の大半は燃料として焼却して、 使えそうないいものだけを選別するという工程が必須になります。


タダよりも高いものはないだと!? この労力を高いと思うな! 「廃材でセルフビルドする。」 「廃材焚いてエネルギーを自給する。」 これらの生活を実現するには、そんな甘い事言うてて出来るかーーー! 自分の労力はタダなのだ! そして、要らん仕事して時間を奪われなければ、毎日無限に自由な時間があるぞ。 自分の労力を惜しむなよ!!!

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