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【災害ボランティア】2016年、熊本地震に香川から駆けつけた

5月11日、熊本の被災地に向けて出発し、14日の夜に帰って来た。

まずは、報告。


11日の夕方、建設会社の仕事が終わった職人さんたちと、資材や道具の積み込み後、出発。 これは出発直前の、注意事項の説明。


4t車1台、2t車2台、乗用車3台に、20人以上が乗り込んで、代わる代わる運転して、 現地に着いたのは、朝の5時ぐらいだった。

やはり現地に近づくと、電柱が傾いてたり、橋の両側で段差が出来てたりと、地震の迫力を感じる。 まだまだ通行止めの箇所も多い。

この芝生の広場が宇城市ボランティアセンターとして、僕らの滞在する拠点となる。


まず、道具や資材を下ろす。


みんなでミーティングをして、徹夜明けでの作業に挑む。


ボランティアの方々が登録して、みんなで体操してから現場へと向かう。


僕らの仕事は、瓦屋根がズレて雨漏りしそうな家のブルーシート掛け。


一軒目の家には全員で向かい、どういう所を押さえるかを確認しあう。


既にお家の方が応急的にシートをかけてはいたが、間に合っていない。


被害を受けたほとんどの家が、瓦の棟部分が落ちて、雨が入るようになっていた。


棟だけでは済んでなく、施主の方の許可を得て、ソーラーパネルごとシートをかける。


シートの敵は風。 少々の風では飛ばないように、裏に細い角材を当てて、ビス留めする。


こんな感じで徹底的に覆う。 この家の後は、3班に分かれて、別々の現場で同時進行で活動した。 いい天気でなによりだったが、何しろ屋根の上の作業は超暑かった、、、。


ご飯は女性たちが炊き出ししてくれて、キャンプ状態。


みんなでテントを並べて寝た。


棟だけの被害の場合は、土嚢とPPロープで押さえる。


2階建ての高い家は大変。 足場もなく、ハシゴと脚立だけでの作業。


このお宅は、葺き替えて間がないと見えた。 こんな新しい瓦でも、かなりの被害に遭っていた。 すぐ近くでも、全くズレていない家もある。 断層の位置なのか、直下型地震の恐ろしさを見た。


軒の部分だけ別に掛けたり。


この家は僕の実家と同じ、伝統工法の昔の家だった。 土と瓦だけの日本家屋はほんとに無残にもズレまくってる。

こういうのを見ると、将来葺き替える時に、どうしようかと思う。 いっその事、板金の屋根の方がいいのか? いや、地震にはよくても板金の屋根は暑かったり、雨音がうるさかったりという日常的なデメリットも多い。 たっぱり、瓦と土の断熱にはかなわない。

いやいや、屋根裏にしっかりと断熱材を入れて、FRPでコーティングするのが一番なのか!? とか、作業しながら考える。

どのみち、家が使い物にならなくなっても、命さえあれば、また自分で直す。 これが、僕の結論。 家ごときのために永いローンを組んでみたり、金がないからと困ったりしないためにやってるのが廃材生活。 初めっから、瓦礫のような廃材利用で家を作ってるのだ。 屋根がどうなれ、またその時に閃くアイデアでいくらでも対応出来る。


総勢22人のチーム。 一緒にテント生活をし、炊き出しのご飯を食べ、毎日の作業をした。 3日間の作業があっという間だった。 常に一人で作業してきた身としては、こういう大勢の人海戦術にはいつも感心する。

実は、作業をした宇城市は、被害の大きい益城町から車で1時間ぐらい離れてる。 2日目の作業の後、益城町にも行ってきた。


道路は割れて。


電柱は傾き。


完全に崩壊した家ばかり。


しっかりとしたH鋼の鉄筋コンクリートだって、この有様。


一階部分がペチャンコに潰れたこういう家多数。


そこいら中が、こういう瓦礫の山。

今回の地震は直下型で、被害が集中というイメージがあった。 しかし、実際に行って活動した感じとしては、丸亀から高松ぐらいの範囲よりも広く屋根の被害は出てた。 益城町の最前線は本当に凄かったが、後は概ね屋根の被害。

地震関係のニュースなどでは、 「余震の不安」 「今後の生活の不安」 「経済t不安」 「将来の不安」 と、不安を煽る傾向がある。

もちろん、不安を抱える人もいるだろう。

じゃあ、どうすればその不安を払拭できるのか?

次の地震がいつくるのか? 今壊れた家を建て直すのにはどうすればいいのか? ライフラインをどう確保するのか? 食べ物の備蓄は? もし何かあった時の保険は? これからどうやって生きてゆくのか?

不安の根源とは何か?

ズバリ! グルグルと同じ呪文を唱えながら、何も行動しない事。

「どうしよう、どうしよう。」 と、言いながら、ネット眺めてたって、救世主は現れない。

で。

不安をなくすには!

一つ、一つ、思いついた事をするしかない。

例えば、自給自足とまで行かなくとも、焚き物の確保や井戸を掘るとか。 お米と調味料ぐらい、備蓄しておくとか。

実際に家が壊れようとも、 一枚づつ瓦を拾い集めて、軽トラ借りて来て棄てに行くとか。 ボツボツ家を解体するなんて、バールが一本あれば、寝たきりでもない限り不可能ではないぞ。

そういう、一つ一つの行動なしに、頭で考えるだけというのが一番厄介。

目の前に差し迫った事に、自分の労力を向けろ!

取り組まないから出来ないし、コツコツやってりゃ廃材天国のように出来るんだ!!

3、11の直後のブログでも書いたが、いい加減気付けよ! 天災や不慮の事故や何かで、イチイチ慌てふためいてて、生きてゆけんぞ。

安心を求めるからこそ、執念深く自力で何とかしようとするのだ。 何が起ころうとも、命のある限りはネチネチと生きるんだ!!!

軽妙なフットワークでね♪

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