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3年ぶりの【塩を煮詰める釜を作る】仕事は淡路島からの依頼

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2016年に初めて作った天草の塩釜

天草塩の会の松本さんから釜作りを頼まれた経緯

今回の依頼は「おのころ雫塩」の末澤さんから

おのころ雫塩の末澤さんの工房のすぐ近所が、 職人仲間のマサの家というご縁での依頼です。

末澤さんの社名は「脱サラファクトリー」という名前で、飲食業を脱サラされての塩屋開業だそうです。

飲食業に携わりながら、自分の扱う素材にこだわりたいと思うようになったと仰います。

マクロビオティックの勉強もされて、自然な塩を自分で作りたいという想いが強くなったそうです。

おのころ雫塩の工房です。

毎日塩を煮詰める薪はやはり廃材です。 いくら使っても、供給量は十分だそうです。

流下式の濃縮装置で、海水の塩分を濃縮します。 天草の松本さんの所の広いコンクリートの上に組んだやぐらと違い、 狭い場所にポリカの波板で上からの海水を受けるように工夫された装置です。

上へと登らせて頂きました。 塩ビの配管からフレキで竹へと流して、上手く均等にネットに海水が流れるようにされています。 こういう細かい部分を見ると、試行錯誤を繰り返して出来たんだろうと感慨深いです。

やはり自分でやってみて、 「もっと、上手くいかないか?」 と考える。 その実践の中から閃くアイデアこそが自分にとって一番フィットするんです。

工房の中には鉄の釜が3基もあり、もうもうと湯気を上げていました。

毎日欠かさず薪をくべるそうです。

こちらは仕上げ炊き用の釜です。

まさに結晶したての塩です。

ゆっくりと時間をかけて結晶化させる事で、大粒の塩になります。

塩による鉄板へのダメージは激しく、そろそろ造り替えようという事になりました。

今回は9mmの鉄板で作るという事になりました。 前回の6mmと比べると、1.5倍の厚みですが、現物の鉄板を手に取ると、 「倍ぐらいあるんちゃう??」 という存在感です。

現在も鉄工のプロと一緒に打ち合わせを繰り返しながら、 完成に向けて動き出しています。

うちでは単相200vの250Aの溶接機ですが、半自動のアーク溶接機の導入も考えました。 しかし、溶接棒の種類によっては強力なものがあると教えてもらい、重要な部分はプロに応援に来てもらう事にしました。

天草では現場で溶接しましたが、今回はうちで溶接する事にしました。 現場のブレーカーのアンペア数が小さいのでうちの溶接機を持って行って溶接する事が出来ないためです。

そうなると今度は完成させた釜の搬入に工夫が必要になってきます。 2tトラックに積み込むのは難しくはないですが、現場で下ろして据付けまでの方法を考えないといけません。 そういう未知の作業を練るのがまた楽しいものです。


頼まれた仕事はとりあえず引き受けてから、後でやり方を考えろ! 自分だけで無理ならあらゆる方面に働きかけて、教えてもらうのだ。 「やった事ないんで無理です。」 と断るのはたやすいぞ。 しかし、それでは今までの範囲の仕事しか出来ないし、 自分自身の成長はないのだ。 未知の事に挑戦しない限り、 飽き飽きした閉塞感を打ち砕く事は出来ないのだ!! 「出来るかなー?」 という不安を 「どうやってやったるか??」 というワクワク感で覆い尽くせ!!!

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