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溶接台を自作して鉄工スペースを作るまで

来月熊本の天草に出向いての、塩の釜作りの日が迫って来た。

行きつけの鉄工所で、切れ端をもらってきては溶接の練習をしてる。 造船所に通うおっちゃんに教えてもらったりして、随分レベルアップしてきつつある。

溶接なり、鉄工作業って、今までうちでは頻度が少なかった。

どうしても、 「棚作ろ。」 とか、 「ここの軒伸ばした方が使い勝手ええな。」 とか、のケースでは、木を使って作る方が早い。 木の廃材が山ほどストックされてるというのもあるし。

しかし、ここまで頻繁に溶接なり、鉄工作業をするようになると、毎回溶接機やグラインダーを出してはしまったりするのがめんどくさい。 そもそも、溶接する台だって、コンテナにコンパネを乗せてやってるぐらい。

鉄工所にあるほど大きな台じゃなくても、厚い鉄板の溶接台があると快適になる。 以前から、「あったらええなー。」と、思ってはいた。

で、鉄工所の社長に電話。 「溶接の作業台にするような厚い鉄板って何㎜ぐらい必要なんですかね?」 「90㎝角ぐらい欲しいんですが、高いんですか?」 とか質問した。

「そやのー、20㎜前後はあった方がええのぅ。」 「ん、ちょっと待てよ。」 「確か、どっかにそんな様なのがあったぞ。」 「ああ、コレ、コレ、丁度ええのがあった、あった。」 「かなり錆とるけど、これでええんやったら使え。」

「、、、!!!」 「ええっ、ほんまですか!!??」

言うまでもなく、即軽トラに飛び乗った。


ジャン! こんだけで、100キロを超える19㎜の鉄板。 ついでに、作業台の脚にする、廃材も貰ってきた。


めっちゃ、ブ厚い。


作業台を据える場所を作らないといけない。 この、脚立やバンドソーをグチャッと置いてある場所が目についた。


急遽片付けて、何とか鉄板を軽トラから下ろした。


早速、脚を溶接して作る。


台は超重くてしっかりしてる。 ついでに、この台のサイドにベンチグラインダーやバイス(万力)を備え付けたら、作業効率がいい。 という思いつきで、アングルでグラインダーとバイスを乗せるレールをつけた。


今後は常にこの作業台に、溶接機のアースをつけておく。 そうすると、この台の上ではどこでもスパークする。 この台の上に仮付けして、そこにクランプで材料を挟んでの溶接とかも可能になる。 溶接作業の効率が格段に上がるのは必至。

グラインダーとバイスはドリルビスで直接アングルに固定。 左のチップソーカッターは木の台に置いてあるだけ。 黒い砥石の高速切断機よりは、やはりチップソーカッターの方がサクサク切れる。


これでデッドスペースが、溶接台と鉄工スペースに生まれ変わった。

今回は、廃材として出る筈のない厚い鉄板が来た。 最近は安くなってるとは言え、こういう厚い鉄板がミスミス棄てられるというケースはあり得ない。

さすがに買おうと思って電話したら、この展開。

もちろん、すぐさま一升瓶を携えて、馳せ参じる。

それと廃材をもらう時に大事なのは、具体的に、 「3寸5分角の柱で、3坪の小屋を建てたい。」とか、 「6mmの鉄板で、こういう薪ストーブを自作したい。」など、 相手に分かりやすく説明しないといけない。

建築関係なり、鉄工関係なり、相手も物作りに関わる職人。 「素人が普通そこまで、自作せんやろー。」という規模の話には、興味を持ってアドバイスしてくれるもの。 アホみたいに大それた話には呆れられるが、、、。

しかも確実に一つ一つ目に見えて進んで、また次のアドバイスを求めて、拒む者などいない。

こっちも素人なりに本気で作ろうとしてる。 その必死さが伝わるのだ。

そして、あり得ないものが廃材として手に入ったり、 「そこが分かれば、次に進めますー!」という肝が分かったりするのだ。

素人にとって、欲しいものは材料のみならず、ノウハウなのだ。 これはあらゆる職種の職人にとっては当たり前にやってる作業。

その一つ一つを、彼らのプロ級とまではいかずとも、半分ぐらい掴めればしめたもの。 後は自分で実践して遊んでるうちに、形になってくる。

この目に見える自分の、「成長感」にワクワクする!

これだから、廃材利用の自作行為はやめられない!!!

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