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一軒目の廃材ハウスの陶芸窯の屋根の張替え②

窯の屋根の張り替え作業2日目。

朝、ガルバの波板を配達してくれた金物屋のトラックが煮え込んだ(脱輪すること)。 軽トラで4駆に入れて引っ張っても無理。 「よし、ユンボ借りてくるわ。」と田村さん。 すぐ隣の設備屋のユンボを借りてきて、10分で出た。

この辺りの家で山を持ってる農家には一家に一台ユンボがある。 しかも、主人が居なくても勝手に借りて事後報告とかが当たり前。 一軒目の廃材の家作りの最中にも随分とお世話になった。


たまたま借りてきたのがかなり小型のユンボだたけど、小技を利かせてあっという間に出してくれた。


その後、新しい波板を張るための下地の角材を物色する。 奥にあるのは炭焼き窯。 その屋根から廃材置き場として、当時僕が屋根を拡張した。 未だに当時蓄えた廃材が腐らずにストックされてる。


小さな家が一軒建つぐらいの廃材の量。


2間モノの桁や3間モノ、4間モノの梁、3寸5分、4寸の柱、、、と、よりどりみどり。


前日に張った一列目の波板の先端には下地がない。 角材を繋いで下地を作る。 この上と下の波板の繋ぎ目となる列だけは角材がガタガタに並んでると傘釘が打ちづらい。 繋ぎ繋ぎで通りを揃えた。


うまく収まった。


繋ぎ目以外は角材を抱き合わせてガタガタ。 これでいい。


作業中マムシを見つけた。 田村さんが「生け取りにするんもめんごくさいし、殺しとくぞ。」と頭を砕いた。 いつもは一升瓶に活かして泥を吐かせて、酒に漬けるか、皮を剥いで七輪で焙って食べる。


下地の入れ替えで随分手間取ったけど、2列目まで張り終えた。


で、僕が上のボロい波板を解体。


後は僕が波板を供給して、田村さんがドンドン張っていく。


これで4列目まで張り終えた。 10尺(3m)の波板を15枚が4列。 まだ、一番上に5尺分張り残した。 なので、横幅9m、縦13mの大きな屋根になる

ちゃんとした職人なら、「こんなん張れるか!」と引き受けてくれないような構造物。 13年前の素人の僕が我流で建てたんやからね。 出来てみて、田村さんと、「どうなるかと思ったけど、それなりにちゃんとした屋根に直ったのー。」と。 昨日もまたまた勉強になった一日の作業だった。

新品のガルバの波板なので、これから30年はいける。 いやー、何年も前から「ソロソロ雨漏りも激しいし、腐って屋根が落ちる前に廃トタン見つけてきて張らななー。」と思ってた。

当時は、鶏舎の解体現場、バラ園の温室の半透明の波板と、山ほど集めて張りまくった。 元々が廃材なので、10年でここまでダメになった。 特にここ最近は金物系の廃材はクズ鉄に買ってくれるので、まずタダではもらえない。

今回家主の河野さんの申し出によって、張り替えが実現したのはほんとにありがたい。 廃材集めも決して楽ではない。 今回のガルバの波板代で10万ぐらい。 10万でこの廃材の屋根と窯が助かるんやから、安い資材とも言える。

その時の状況で廃材にするか、買うかが決まる。 どうしても時間がない中、¥いついつまでにこの家が完成しないといけない。」とか決めてしまうと、余裕を持って廃材集めが出来なくなる。 ある材料から、「これがこんなにあるんやから家でも建てよう。」というのが一番無理なく建設出来る。

とにかく、現代生活のマインドの(常識を捨てられない)まんま、家だけを廃材で、とか生活を自給自足で、というのは絶対に無理。 マインドセット(考え方)をガラっと変えない限り、廃材建築なり、廃材生活は無理なのだよ♪

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