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【猪の燻製】漬け込むためのソミュール液の作り方から、ダンボールでの燻製まで


ふんだんにある猪肉を燻製にしようと、ソミュール液というつけ液に漬け込んでおいた。 10%~15%の塩水に、玉ねぎ、人参、ニンニク、セロリ、タイム、クローブ、粒コショウ、ローリエ、オールスパイスなど適当に入れて冷蔵庫で2週間も寝かせておく。


薪ストーブの上で多目のお湯で茹でる。 常に温度計を見ながら60℃~70℃をキープする。 温度が高すぎるとダメ。


大きさによるけど、このぐらいの小さな塊なら30~40分茹でるとOK。 これは苦労して毛をむしった皮付きの小さな猪。


風乾という表面の湿気を飛ばす工程。 3時間ぐらい放っておく。 これをしないと燻製の煙がつかない。


これは野遊と土歩が去年電気のチェーンソーで作った桜のチップ。 去年の燻製は横着して中華鍋でやった。 その時は広島の桜の山農場のこだわりの豚肉だった。


簡単な段ボールスモーカー。 今回は煙をかける時の温度が60~70℃の温燻。

温燻にはこの段ボールスモーカーが最適。 熱燻という高温の場合は一斗缶。 冷燻という20~30℃の低温の場合も段ボールでいける。


段ボールを重ねたこんな感じ。


風乾を終えた猪肉をぶら下げる。


熱源はカセットガス。 これが火力調節という意味で一番。


常に60~70℃をキープする。 火力は一定で、温度が下がるとチップを足す。 その足し加減で大体キープできる。 土歩がこの係。


2~3時間煙をかけると完成。


上手くいった。


めっちゃ旨い。 桜のチップのほのかな香ばしさがいい。 半生でスパイスの利いた肉が最高の出来栄え。 皮付きというのがまたいい。

ポメリーの粒マスタードと大根おろしに自家製柚子こしょうを混ぜたものを薬味にした。 粒マスタードは鉄則の相性だし、肉を分解するための酵素源としての大根おろしも抜群に合う。

野生の肉は旨い。 焼き肉でもシチューのような煮込みも美味しいけど、この燻製は実に美味しい。

自然食品屋にもこだわりの無添加のハムとか置いてるけど、そんなのは足許にも及ばないね。 単に添加物を使わないというだけじゃなく、自分が食べるだけを吟味し倒して手間暇かけて作るからこそ出せる味。

これは手作りをやりだすと分るけど、全てに通じる。 今回の猪をもらってきてバラして、、、という所から考えると相当な時間を費やしてる。 そもそも、こういう事に費やせる時間がある生活を目的としてるのだ。

今までの度重なる経験と、更にその時の直感で工夫を加える。 何せこういうのは回数。 ビギナーズラックで最初から上手くいく事もあれば、逆に何度もやってる事で壁が立ちはだかる事もある。 石橋を叩いて、、、のように、周到に調べまくったり行動に移すまでの時間があり過ぎるとダメダメ。 軽いノリでジャンジャン数をこなせ。

そして成功のカギは絶対に自分でやるというモチベーションを持てるかどうか。

廃材生活を成し遂げるこの執念とも呼べる情熱が、こういう些細な手作り品にまで及ぶのだ!!!

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