姫さんの野草教室の続き。
昨日の日記ではランチまでの報告だった。 ここからは午後からディナーの様子。
姫さんの指導でみんなで仕込み。 これはミツバの板わさ製作中。
かなり寒い日になったけど、薪ストーブにくっついて料理すると暑くなる。 これは次々に、野草を茹でてる所。 サッと茹でて、冷水に取るタイミングが大事。
茹でた野草の味付け。 和え衣の作り方なども指導。
これはみんなで採った野草じゃなく、ハラさんが観音寺で採ってきてくれたワラビ。 太くて短いほんとのハシリ。 灰をまぶして熱湯をかけるアク抜きの実演もした。
これは予めハラさんがアク抜きしてくれたもの。
で、そろそろいい時間になってきた。 姫さんとあこちゃんの料理は素材がある限りエンドレスで続く。 みんなはそろそろディナーに入る。
まずはコレ。 野草のしゃぶしゃぶ。 みんなで採って掃除した野草を一つ一つ味わう。 みんなに分かりやすい9時の位置にあるヨモギから時計周りに、カラシ菜、ナズナ(茹でてしまった、、、)、セリ、ミツバ、カラスノエンドウ、ハコベ、ノカンゾウ、ノビル。
出汁醤油、ゴマだれ、酢味噌の3種。
みんなで順番に頂く。 子どもたちも色々食べて、それぞれどれが気に行ったとか言いあってた。
春のノゲシのサラダ。 菊イモチップスがアクセントになる。 基本はランチの時のタンポポサラダと同じ、オリーブオイルを回しかけ、酢と醤油で味付け。
ノカンゾウのディップ。 うちの味噌をつける。
ノカンゾウの辛子酢味噌。
ツクシの甘酢。 酢、味醂、塩だけ、もちろん砂糖は使わない。
ミツバの板わさ。 醤油をつけながら頂く。
種つけ花のワサビドレッシングサラダ。 白いのはチーズ、ワサビ、酢、塩。 種つね花のピリリとした風味とチーズがマッチする。
カラシ菜の葉の塩漬け。 これは焚きたての玄米ご飯に巻いて頂く。
ハコベのじゃこ和え。 ちりめんじゃこを酒で煎って、醤油を少しだけ。
カラスノエンドウのお浸し。 出汁に醤油。
カラスノエンドウのゴマ和え。 シンプルなお浸しと対照的な濃いスリゴマと醤油の和え衣。
カラシ菜のトウの辛子醤油和え。
干しワラビと揚げの煮物。 姫さんが前年のワラビを乾燥させておいたのを戻して炊いた。
ワラビのゴマ油醤油。 これは今年のワラビで、観音寺からハラさんが採ってきてくれた。 ハシリの逸品。 文字通り、アク抜きしたワラビにゴマ油と醤油を垂らす。
ワラビと揚げの煮物。 煮含まると、またワラビは美味しい。
シャクの豆腐マヨネーズ和え。
セリの白和え。 豆腐、ゴマ、塩という和え衣。
ナズナのゴマ和えと白和え。
ナズナの根のキンピラ。 これは姫さんの野草料理の中でも、僕の超お気に入りの一つ。
ツクシの卵とじ。 味付けは塩と胡椒。
ノビルのぐるぐる。 酢味噌をつけて頂く。
ノビルの球根の味噌マヨグラタン。 豆腐マヨネーズと味噌を混ぜた所にノビルを置いてオーブンで焼く。
ノビルと鶏肉の餃子。 酢醤油に自家製ラー油で頂いた。
ノビレバ。 塩麹に漬け込んだ鶏のレバーを胡麻油で炒め、ノビルを入れて仕上げに醤油で決まり。
ここからは姫さんがコツコツと仕込んで持ってきてくれた保存食。 乾燥だったり、瓶詰めだったり、採れる時期に保存してある。
コゴミの塩漬け。 塩抜きの戻し具合が絶妙。
コゴミの煮物。
菊イモの粕漬けと味噌漬け。
ウドの甘酢漬け。 今の時期、まだウドには早い。 去年のものを便詰めにして保存してある。
筍の姫皮の梅肉和え。 この筍も瓶詰め保存のもの。
これな何と山椒の花だけを摘んで、塩漬けにしたもの。 あの山椒の実の強烈なピリ感じゃなく、淡い感じで上品な風味。 丁度花の咲く時期に花だけを集めるのを想像しただけでも大変。 でも、その甲斐のあるこの上ない上品さでやはり純米酒に合う。
アカザの種の佃煮。 !!! これは僕も初めて食べた。 プチプチの食感と独特の風味で美味しい。
フキノトウの新芽の味噌漬け。 これも姫さんの究極の品。 12月のうちに動き始めたほんの新芽だけを取って、サッと湯に通して白味噌に漬け込んである。
このミニタッパーのガーゼをめくったのを見れば、彼女の仕事の妥協のなさが伺える。 春になって、花の咲いたフキノトウとは別モノの淡いほろ苦さと香しさ。 基本、姫さんの野草料理は全て酒に合うけど、このフキノトウは抜群。 今の時期の無濾過生のあらばしりとこの組み合わせは、僕が文化庁の役人なら文化財に指定する。
という、みんなで採って処理して料理したものから、姫さんのマニアック保存食まで凄いレパートリーになった。
写真で見ただけでも分かると思うけど、食べたらほんとに究極的な料理ばかり。 しかし、説明に書いた通りで、本当にシンプル極まりない味付け。 胡麻と醤油で和えただけとか、豆腐、塩、味醂だけの和え衣とか。 砂糖は使わないので、「し、す、せ、そ」だけで素材の味を引き出す。
これはあっこちゃんの料理ともかぶるけれど、また姫さんワールドはオリジナルの感覚がある。 単純、シンプルでいて、「ココ!」というポイントは絶対に外さない妥協のなさがある。 肉、魚、油がこんだけ控え目で、砂糖も市販の調味料もナシでこれだけ酒に合うのも彼女ならでは。 酒に合う=玄米ご飯とも相性抜群。
市販の加工品ってどれも味が似てくる。 なぜなら化学調味料と砂糖、昆布エキス、鰹節エキス、チキンエキス、後は牛脂、ラードと相場が決まってる。 「化学調味料不使用」とか謳いながら、「たんぱく加水分解物」や「酵母エキス」などを使った偽物加工品もチラホラあるぐらい。
同じ味の加工品と加工調味料で、旬の肴が創造できる筈がないぞ。 繊細な旬の恵にはキチンと発酵させた本醸造の調味料しか会わないのだ。
そして、お米と酵母と蔵人が織りなす純米酒にもね♪
でもねー。 究極とか言ってるけど、極めて当たり前の料理ばかり。 どのぐらい茹でるのか? どのぐらい絞るのか? どのぐらい醤油や味噌を入れるか? これは一回自分のものにすれば、2、3回味見しながら間違いなく失敗せずに出来るようになる。
それは濁りのない五感に頼るしかない。 現代人にも生きた動物である以上はマトモな感覚は宿ってる。 あらゆる化学物質を排除するのが一番の近道。 薬、香水、香料、シャンプー、整髪剤、抗菌グッズ、、、。 それらから解放されれば、麗しい味覚は必ず戻る。 最初からそういう呪縛に捉われないうちの子たちには、偽物は受け付けない。
味覚と嗅覚はセットなのだ。 それらを蝕むモノからの解放が、健康を手に入れる大前提だぞ! というか、そもそも健康であるのが普通なのだ。 「そうは言っても忙しくて不健康になりがちな現代人に!」というのが洗脳に他ならない。
写真見たり、読んだだけでは分からんやろけどねー。 実際に健康でストレスフリーの毎日を送ってみれば、完全に分かるぞ!!!
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