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箱苗じゃなく、直蒔きで苗を作る籾の蒔き方

籾まきの時期。 年に一度の大事な作業。


6日間浸水して、発芽した籾種。


トラクターで代掻きして、苗代の準備。 ある程度は水平にしてある。


溝を作り、廃材の自作トンボで平らにならす。 トンボの板の角度がポイント。 こういう角度なら押しても引いても水平にならせる。


ヒタヒタに水を張って、大体こんなもん。


にこちゃんはとりあえず田んぼに入るのが目的。


籾をテキトーにバラバラッとも放り投げる。


苗代を広く取り、籾の間隔は出来るだけマバラにする。


最終的によくよく見回って、足りない部分に補充する。


細い廃材で枠を作る。 これはスズメ対策のネット用。


完成。 苗代をならすのと、まくのと網で半日。 後は水の管理が肝。 最初はカブルぐらいの水加減。 完全に緑の芽が出だすと、水を切らないと腐らせてしまう。

ウチの場合、手植え+ジャンボタニシ対策で、大きな苗に仕立てる。 40日間程育苗するので、田植えは6/25辺りからになりそう。 大抵毎年3日間もあれば終わる。

毎年書いてるけど、お米ぐらい効率のいい作物はない。 年間数回の大きな作業で、廃材天国家族、親父たちの実家、弟家族、京都の妹と、一年間のお米を賄える。

しかも、麹にして味噌や甘酒などの醗酵モノも醸し放題。 この国の醗酵文化の要がお米。

しかし畑と違い、「水」が不可欠。 「水利組合」など都市生活者には難解な文化の元、稲作は営々と続けられてきたのだ。

にわかに田舎暮らしを始めても、事水利に関しては超デリケートなジャンル。 僕も今までは親父に任せてた「井出堀り」に今年出てみて、その濃密さを体験した。

部落(自治会)の中で農地を所有してる家の者は必ずこの日一日作業に出る義務がある。 一言で言うと、自分たちの使ってる用水路の溝さらえ作業。 砂、ヘドロ、藻などをみんなでさらえ、後で軽トラで集めて回る。 これが、かなりガンガンの本気労働。

もう僕の親父などは水利委員を退いてる。 今の委員は60代前半のおっちゃんたち。 田舎暮らしの最前線は退職したばかりで元気な60代。 この辺りのおっちゃんたちと仲良くしとかないと田んぼは出来ないと言っても過言ではない。

早朝から昼までガッツリ作業した後は、集会場で仕出の料理をとり、宴会。 特に大事なのが、この酒の席。 作業中はみんな懸命にやってるが、酒が入ると、本音が飛び交う。

「ところで陣くん、最近何しよん。」 「陶芸は?」 とか聞かれる。

「最近はカラオケ屋のオーナーに「トイレに窓付けてよ。」とか言われて、行ったりねー。」 「「電気のスイッチが調子悪いんで、見てくれる?」とかもありますよ。」 「ピザ窯作ったり、かまど作ったり。」 「広いスレートの倉庫を丸々解体したりね。」

皆からは「なんでも屋やん!」と。 こういう話は具体的にすればする程、信用してもらえる。 田舎では何かとお茶を濁すような会話がザラなんで、信憑性のあるマジ話はみんな食いつくのだ。

実際仕事と言えば、廃材建築や解体、リフォームが主体になってきた。 〇〇工務店に頼む程ではないちょこっと仕事。 オリジナルの廃材建築で、他には頼みようのないアートっぽい仕事。

しかし! ヨソから頼まれて儲かる仕事なんてのは、生活全体の一部でええ。 そんな仕事が中心になっては本末転倒。 金の為の仕事なんぞ二の次三の次だぞ。 最近よくアップしてる「りりぱっとふぁーむ」の作業なども週に2日ぐらいのもの。

自分たち家族のための、この田んぼの作業ぐらい大事な作業はない。

生きるために必要な作業。

それが一番大事な仕事。

自分が生きるためにはコレは外せないという作業を確立する。 これが先決。

医食住、エネルギーの自給。 この、「毎月何十万円ないと生活できまへんねん。」という弱気な消費人間からの離脱。 地に足をつけるなんて、大前提。 大地をトコトン活用し、自分の直感でゆったりと日々を謳歌する。

これが、出来れば後は後は大名商売。 「どうしても!」と頼まれた仕事しかしなくてよい。

これが仕事依存生活から、生活中心作業を悠々をやってられる秘訣なのだ。

断じて、金が出来たら悠々自適じゃあないぞ。

血の汗流すような古臭い、努力至上主義でもない。

比較、競争、評価、結果という昔々のパラダイムから脱却せよ!

自分の毎日の生活が自分好みに実現出来ずに、ニーニーわめくな!!!

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