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燃費0円の天ぷらカーの燃料が潤沢に集まる秘訣

今年の初めに中古車として購入して、同時に天ぷらカーに改造したグランドハイエース。

改造から7ヶ月、約9,000㌔走ってるが、すこぶる順調! 天ぷら油を約1,300ℓ使った事になる。 軽油に換算すると、15万円以上にもなる。 3年も走れば、車本体代と改造代を取り返す事になる。

燃費はリッター7㌔ぐらい。 先代のボンゴフレンディーは10㌔弱は走ってたので、結構悪い。 でも、廃油利用の天ぷらカーに燃費は関係ない。 冬場のエンジン始動時のみ軽油を使うが、春から秋にかけては100%天ぷら油で走れる。


天ぷら油の貯蔵タンク。 200ℓ入る。


この黒いのも200ℓで、合計3本。 これは廃油を回収する度に上から入れて、一本が満タンになると次のタンクに移る。 今現在使ってるのは、1ヶ月以上沈殿させておいた上澄みから使う。 そして更に、左にある透明の工具ケースを改造したろ過器を通す事により、天ぷらカーの燃料となる。

タンクAが今使ってる油、 タンクBは満タンで沈殿中、 タンクCに回収してきた油を入れる。

Aが空になるとBから使い、 その頃にはCが満タンになり、 Aに回収してきた油を入れる。

これが理想的なローテーション。

今までは5軒の飲食店から廃油を回収してきてた。 ボンゴフレンディーの時はそれで賄ってたが、 最近使うペースが早くてローテーションが崩れつつある。 今使う分が足りない訳ではないが、沈殿の時間が短くなる。

という事で、久々に新たな油田開発をしよう!

基本的にどこのお店も、廃油は既存の回収業者が取りに来る。 回収業者は無料で引き取ってくれる。 様々な廃材が産廃処分費を取られる中、 無料で引き取るという事は何かに加工して金にする。 BDFの精製プラントで、バイオディーゼルに加工する業者もある。

なので、既存業者を差し置いて分けてもらうにはコネが必要。 店主と親しい場合は割りと簡単に、 「自由に持っていってくれたらええよ。」 となる。

外食を滅多にしない身としては、そこまで親しい飲食店も少ない。 そこで仕事で縁のあった、豆腐店、うどん屋、居酒屋などの経営者にお願いした。


この豆腐店の油は100%純正胡麻油という贅沢なもの。


三重県の九鬼産業という、自然食業界では名の通った油。 うちでも普段からここの胡麻油を純正の菜種油と混ぜて天ぷらに使ってる。 練りゴマも使ってる。 どちらも美味しい。


早速たくさん頂けた。 既にお店の方で空いた缶に入れておいてくれて、積み込むだけというありがたいパターン。 これから月に一度、5~6缶分もらえる事になった。


めっちゃキレイ! 今までもらってる油の中でも群を抜いている。

後、うどん屋2軒と居酒屋一軒の了解も得られた。 それらのお店は 「回収業者が据えてあるドラム缶から自由に取ってくれたらええよ。」 という事になった。

まずは回収の容器を準備する。


廃材の一斗缶を缶切りで切る。


今度は縦方向にグラインダーで切る。


天ぷらカーにセットして回収に向かう。 引き出しには大工用工具が収納され、仕事用にも重宝してる。 前には5人乗れるので、家族用の車としてもバッチリ。


居酒屋のバックヤード。 今回はフライヤーの廃油入れに入ったのが丁度あって、持参した缶に移した。


ここはうどん屋。 このお店の場合、ダイレクトに汲み取るスタイル。


ここも全く同じスタイル。

今回、一気に4軒に増やして合計9軒のお店から供給される事になった。 今までの5軒と胡麻油の豆腐店は、出た廃油を定期的にウチが責任を持って回収するという条件。 後の3軒は自由に来て取ってくれてOKという条件。

以前、完全に引き取るという約束をして、使いきれなくなった事があった。 そういう意味では、固定のお店に加えてフリーのお店が出来た事は喜ばしい。

あまり使わない月は、固定のお店だけ。 遠くでリフォームの仕事があったり、県外に行くような月にはフリーのお店にも回収に行くようにしよう。

実は少し前から、 「最近回収するペースよりも、使うペースの方が早いなー。」 と気づいてた。

今月に入りいよいよローテーションが崩れ、 「十分に沈殿させてないけど使わなしゃあないな。」 という事態になって、重い腰をあげた。

まず思いついた知り合いに電話する所から。 直接もらえそうなお店の経営者は知らなくても、 同級生が仕事で関わってるお店の社長を紹介してもらったりした。

電話番号を聞き、アポイントを取り、名刺とお土産を持って挨拶に行く。 こういう時には陶芸家として作品を持参する。

そうして 「頂いた廃油をろ過して、この車に入れて走らせるんです。」 と説明すると、大抵快く頂ける事になる。

直接の知り合いなんてしれてる。 知り合いの知り合いまで広げれば、可能性は一気に倍増する。 そこからは直接電話する事だ。

当時、陶芸の薪として廃材が欲しかった。 しかしネットがここまで普及してなかったので、「廃材業者」とか検索する事も出来ない。 そこで、「タウンページ」の「丸亀市」「解体業」の所を上から順番に電話していった。 「陶芸の窯を焚く燃料にしたいので、廃材が欲しいんです。」と。

断られる事もあったが、中には「ええよ。」という社長がいた。 今でもその社長とはずっとお付き合いさせて頂いている。

ダメ元で電話しまくる。

これがタダで廃材を手に入れる源だ。

2~3件断られて、次の電話を取る手が重くなるようではダメダメ。 いくら断られようとも、どんどんアタックせよ。 何十件断られたとしても、一件でも話を聞いてくれたらいいぐらいのつもりで。

タダで廃材もらってきて、それで生活を成り立たせようとするのだ。 チマチマと心が折れたりしてて、実現する訳なかろう。

ちょっぴり傷ついたぐらいで萎縮するぐらいなら、喜んで失敗しまくろう!

気楽なフットワーク×絶対に諦めない執念

これで行け!!!

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