初の沖縄の旅から帰ってきたよ~。 行った目的は、ダイビングでも観光でもない。
ピザ窯作り!
空港に着くやいなや、南国の強烈な暑さに襲われた。
空港からはレンタカーで、真っ直ぐに「伊是名島」行きフェリーの出る運天港へと直行。 一日2便なので、この午後の便を逃すと、翌日になってしまう。 高速を使っても那覇から2時間近くかかり、何とか間に合った。
ピザ窯を作るキッカケになったのはコレ。 空家の目立つ伊是名村。 こういう空家を自分たちで直して住めるようなW.S.が出来ないか?と頼まれた。
ここまで屋根が崩れると、復元は困難。
バネさんというセルビア人と、かおりさんという日本人の島に移住したばかりの夫婦が、呼んでくれた。 かおりさんは、人工移動などの研究を大学でされてて、この島の過疎化を何とかしようと取り組まれてる。
最初から大勢集めて、素人の人海戦術で家を直すと言うのも難しい。 で、まずは、島にある廃材を使って、ピザ窯を作ろうという事になった。
超コンパクトなトタンの家と、ブロックにトタンの納屋を持つ空家。
この奥に窯を作る。 窯は雨が大敵。 こういう条件は理想的。
今回の土台はこのU時溝。 島の中にたくさんあって、使われてないそうな。 ただ、一個が80㎝×80㎝×60㎝というかなり大型のものなんで、超ヘビー。
4~5人がかりで、フウフウ言いながら何とか角に押し込んだ。
島内から出る粘土。 これも、土木工事で出たのが、山となってたのを予めもらって溜めておいたもの。 事前に少しだけ宅急便で送ってもらい、粘性を確かめていたので安心して窯作りが出来た。
作業の前に、窯の型枠用に用意してもらってた竹で、タープ作り。 この形状がミソ。
こんな感じ。 竹と紐と重石があれば、こういう日除けが出来る。
土台の回りの装飾にはコレ。 珊瑚が白化した石。
ブロックの裏からリレーで、崩れた塀の珊瑚石を運ぶ。
これを、U字溝を隠すように回りに積み込む。
モルタルを練って。
ジャン! 珊瑚石がクールなデザイン。
いよいよ粘土の作業。 まずはカチカチに固まってたので、鍬や角スコで小さく砕く。
それをブルーシートの上に広げて、ワラを切って混ぜる。 これは繊維として、ひび割れを防ぐ役割。
エイエイと踏んで捏ねる。
泥んこ遊びはみんなハマル。
こういうサイコロを作ってはためておく。
最初に用意してもらってた、やんばる竹というのが細すぎて強度がなさすぎた。 急遽、真竹ぐらいの太さの竹を取りに言ってもらった。 参加者の中の島の方が、 「あそこに行けばあるよ~。」 と、教えてくれた。 県外で作る時は、地元の人に助けられて、何とかなるケースが少なくない。
しかし、その竹もナイチの真竹とは違う、、、。
適度な長さに切って、割る。 「木元竹末(先)」と言い、竹は先の方から割るのが基本。
ナタで切れ込みを入れたら、こういう鉄筋かバールを差込んで叩くとキレイに割れる。
沖縄の竹は元は厚く、先は薄いという率が真竹に比べて極端で、キレイなカーブを作りにくい。
竹の事をやってる間に、窯の土台部分を作る。
キレイにならすと窯の底完成。
そこに、枠の底部分を仮に置いてみる。
竹の枠完成。
後は大量に出来たサイコロを重ねて完成。
煙突もステンレスの廃材煙突を利用した。
完成後は、ボロの毛布やタオルケットで、直接風にあたるのを防ぐ。 要するにゆっくり乾燥させるのが大事。 急に乾燥すればする程、ヒビが入るリスクが増える。
ここからはバネさんの仕事。 一日一回、板でパンパン叩いて締める作業。 これを怠ると、2~3cmの亀裂がバッカリと入り、向こうが見える程になる。
どう頑張ってもヒビは絶対に入る。 要は程度の問題。 数ミリのヒビに押さえられれば合格。
という事で、後の世話は任せて帰ってきた。 久々の廃材の家での生活に戻ってみて、、、。
やはり、廃材天国は涼しくて快適。 まあ、沖縄から比べるとどっこも涼しようでもあるが、局所的に暑くなる町もある。 やはり、高い天井、深い軒、庭にコンクリートやアスファルトがないという好条件が重なってというのもある。
また、廃材の家で薪で煮炊きする生活に戻れてよかった~~~。
旅は出会いもあり、色々と好奇心をくすぐる面白い事が多くって楽しい。 沖縄の美味しいもんもたーくさん食べた。 泡盛もこれ以上呑めないという程呑んだ。
やっぱ、ハレとケのバランスは大事。 9割以上はケの充実した自分の家の生活を自分好みに構築出来るかどうかが鍵だ。
うちのように、ブレない磐石の生活が整えば、たまに長期の旅に行くと早く帰りたくなる。 ハレはほんとにたまに、少しでいい。
ケが貧しい我慢の生活で、ハレはパーッと豪遊するというのは超古い。
日常を、悠々自適の贅沢な時間で満たせ!
それが、廃材天国の自給自足だ!!!
廃材天国HP http://haizaitengoku.com/
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