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廃材建築での増築工事②【束で床の水平を出す、柱〜屋根下地まで】

廃材天国の陣です。

前回の記事から、「廃材建築での増築工事」のシリーズです。

Contents

水平の基準は?

この段階では、コンクリのサイコロ同士の水平は微妙にズレています。 サイコロの上面自体の水平は全て出してあります。 なぜお互いの水平がズレててもいいのかと言うと、 この上に立てる「束」の長さを変える事で、床の水平が出せるからです。 しかも、この方が作業効率的には早いのです。

レーザー墨出し器

これです!

これはタジマのZEROG-KYというモデルで、 グリーンレーザーという、屋外でも視認性の高いレーザーです。 昔は赤いレーザーを使っていましたが、グリーンはめっちゃ見やすいです!

このレーザー墨出し器はとんでもない量のラインナップで、 ピンは定価50万級のものまで存在します。 とりあえず水平と矩(かね)の出るこのぐらいのモデルが最低限かなと思います。 更に安いものでは赤いレーザーでも「受光器」があれば、屋外でも十分使えます。


矩とは?「かね」と読み、直角の事です。 この場合は、垂直方向のラインが直角に2ライン出るという事です。

以下はタジマの製品の型番です。

KYは中間のクラスですが、360°回転させる事が出来るので、 急がなければ、反対方向の矩も出せるのです。 このグレードで値段が超変わって来ます。

結局直射日光の当たるような環境では、 グリーンレーザーでも受光器は必須になります。 この赤いランプ点灯は、もうちょい上というお知らせです。

グリーンのランプが点灯しました! レーザー墨出し器の基準から、サイコロ上面が125mm低い事を示しています。 各サイコロの全てをこれで計り、束の長さを決めます。

レーザー墨出し器のメーカーは色々とあります。 今回登場したタジマシンワがトップブランドで、 ムラテックKDSも性能もいいと聞きます。 コスパではヤマシンとか、VOICEフクダいう驚異的なメーカーもあります。

ハッキリ言って、何でもいいからあった方がいいという事だけは言えます。 最近の安いものは精度も充分という話も聞きます。 有名ブランドの中古をヤフオクで買うか? amazonでVOICEやフクダの高性能を安く買うか? 道具の種類はキリがないので、一つ一つのクオリティーを求めすぎると予算が膨らみますからね。 ちなみにウチのもヤフオクの中古ですよ!

束と大引き

束も大引きも同時進行で作ります。 これは日立の卓上丸ノコC15FCで、 何とチップソーの直径が380mmというとんでもない大型のものです。

廃材天国では、焚き物の切断にもよく使っています。 5寸角どころか、120mm×210mmのような桁でも1発で落とせるのが魅力です。

レーザーの通りに束さえ作れば、大引きのラインはバッチリ水平です!!

マニアックな小道具

これは間柱の流用で梁を受ける部材として、本体に接合します。

間柱の下は室内から見えるのでビスを打ちたくありません。 分かりづらいですが、上からビスを打つのに、 インパクトドライバーに2つのアタッチメントを付けています。

スターエムの「フレキシブルダブルソケット双龍」に、 SK-11の「アングルビット」を付ける事で、 やっとこさ、上からビスを打つ事を実現しています。

90°未満の所にはインパクト本体が入らないため、 アングルビットだけでも打てずに、 フレキビットとの合わせ技で何とかクリアしました!!

カンナやノミの腕がいいという次元とは別に、 こういう道具の存在を知り、 密かに道具箱の片隅に忍ばせておく事が、 不可能を可能にする職人の技量とも言えるのです。

上のクリアランスがあれば、こういう風に使います。

梁の角度を出すために、仮の柱を立てます。

仮に梁を置く事で、柱の長さを出します。

柱を立てる

柱を立てて仮止めします。

柱の垂直を見ながら、仮の筋交いを入れて固定します。

角の柱を2本立てたら、糸を張ります。

同じ要領で次々と柱を立てます。

柱完成です。

柱の上に桁を乗せます。

桁が入って、上に垂木的な梁を乗せます。

こんな感じです。

屋根下地

屋根は波板なので、下地を入れます。

下の太い垂木の芯から芯が900mmにしてあるので、 上の波板を受ける下地は45mm角の材とし、 ピッチは約500mmです。

45mm角を一発で固定出来る釘打ち器です! 通称「テッポウ」ですね。 ドシュッ!と一瞬で打ち込めるのは快感です!!

これは90mmの釘が一発で打ち込める大型のもので「高圧」タイプのものです。 ヤフオクの相場で2~4万円ぐらいですね。 「常圧」タイプでも90mmの釘の打てるものはありますし、5千円〜1万円ぐらいでたくさん出ています。

ただしこういうエア工具を使うには、 コンプレッサー(高圧、常圧兼用) エアホース(高圧用) 本体(釘打ち機やエアタッカーなど)、 と揃える必要があります。

そもそも「高圧」と「常圧」の違いですが、 実は釘を打つ能力そのものは同じなんです。 (これはまた別の記事で詳しく書きますね。)

高圧は、小型軽量だが高価、タッカーやビスうち機などでは連射速い。 常圧は、大型で安く、同じエアの量で釘打ち機が釘を打つ量は多い。

と、使い方や使う製品によっても、高圧と常圧には向き不向きがあるようです。 が、、、! 釘打ち機(釘の長さにより数種類)、フロアネイル、フィニッシュネイル、タッカー、、、。 と色々と揃えたくなるので、圧倒的なコスパの「常圧」がオススメです!!

常圧なら、コンプレッサーもホースも本体も全てが安いです。 それに反して高圧は全てが高くて、実は機械の寿命も常圧よりは短いのです。 よっぽど、毎日エア工具ばかり使うような内容の仕事でなければ高圧は要らないとも言えます。 プロでも常圧を使っている職人もいますからね。

あっという間に下地が出来ていきます。

下地の完成です。


子ども達がバリバリやってくれるので、超はかどる〜! 現場で稼いで、バイクや自転車の部品を買って自分でいじって旅に出る。 彼らなりの学び方で日々猛成長中! 学校に行かん選択をした事で、会社に就職したり、資格とって堅実な路線というのは彼らにはないだろう。 もっとも、一時期そういうのを経験しても面白いとおもうけどね。 どっちにせよ、自分の生き方は自分で責任を持って決めるのだ! 悔いのないよう、全力でやらんかい!!!

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