知り合いの飲食店のバックヤードに、シャワールームを作って欲しいと言う依頼。 このような、県内のちょこっとした仕事は最近野遊と二人で行く。
このコンクリートの部屋の一角に作る事にした。
レーザーレベラーで直角を出して、墨付けをする。
モルタルを練って、ブロックで基礎を作る。
シャワーのための配管。 壁の中に配管を埋められないので、塩ビパイプは既存のモルタル壁にサドルで固定する。
ブロックの中にモルタルを詰めて、アンカーボルトを出しておく。
ブロックの上に土台となる9㎝角の角材を回す。
柱を立てる。
どんどん立てる。
これで、シャワールームと脱衣室の構造が出来た。
脱衣室のフロアは野遊に任せた。 ここはフローリングを張るので、床下の見えない部分には廃材を使用。
脱衣室からシャワールームに入るドアのためのアルミの枠をつけた。
アルミサッシドアの取り付け。 これは廃材サッシドア。 施主さんの希望で、安くつけるために新品は採用しなかった。 こういう廃材のドアや窓は廃材天国に山程ストックされている。
フローリングの下地が出来た。 床のコンクリートは排水の関係上、微妙に水平じゃなかった。 それでも何度かポイントを教えると、野遊が一人でやりきった。
僕はシャワールームの内側の壁として、防水のアルミのパネルを張る。
マスキングして。
コーキング。 このアルミのパネルも廃材で、昔のアルミサッシドアの下半分のような部分に使われてたもの。 サッシ屋で大量に棄てられる時期に、もらってストックしてあった。
そうしてるうちに、野遊がフローリングを張る。
シャワーもついた! これもヤフオクの中古品。
完成! 脱衣室の入り口には、施主さん自身で選んだカーテンをつけるという事で、このまま。
施主さんの希望で、今回は廃材や中古品を多用した。 使う本人が要らない所は、省けば省く程安くなるし。
正式な工務店や建築会社の場合、中々そういう融通はしてもらえない。 それは、彼等はプロとしての責任があるから。 それに、「〇〇工務店に頼んでしてもらった。」という実物が半永久的に残るので、中途半端な工事は出来ない。 彼等の立場になればもちろん理解できる。
でもうちはスキマ産業の廃材建築家なので、問題ない。 どの業界でも、業界の常識というのがある。 注文するお客の立場からすれば、そんな常識なんかよりも、自分の求める実質本位のものが欲しい筈。 ちゃんと最初に、 「松と竹と梅があって、それぞれこういうクオリティーでこういう価格なんです。」 と伝えて、相手に選んでもらうのが望ましい。
そういう「丁度いい」製品なり、サービスをちゃんと提供すれば、ニッチなものでも必ず需要はある。 既存の常識からかけ離れようとも、他に提供する同業他社がいない限り、仕事はいくらでもある。 これは建築業界だけじゃなく、自分自身が自由な精神でクリエイトすれば、あらゆる業種に通じるのだ。
自給なり、田舎暮らしでの自由な生活にこそ、バイト的な時間労働は禁物。 だって、自分のやりたい生活を確立するには何をおいても自由な時間ぐらい大切なものはないから。
既存の業者のサービスや価格を見て、 「その内容でそんなにするんやー!」 と、ビックリしたり、 「そんなんやったら、もっとこうした方が絶対にええやん!」 と、アイデアが閃くのなら、それはあなたの仕事になる。
「田んぼや畑で作物を作りたい。」 「それらを加工して、手作りの美味しいもんを作りたい。」 「家を自分で好みに改修したい。」 「薪やソーラーパネルでエネルギーを自給したい。」 「いつかは悠々自適なスローライフをおくりたい。」
これらは、いわゆる仕事や社会活動から離れて、定年後に山奥で実現させるというイメージが強い。 しかしこういう暮らしにこそ、自分の時間や労力を無駄にせずに最大限に活かして金になる仕事が必須なのだ。
自給自足とは、自由な生活。 お金を毛嫌いしているようでは、真の自由な生活はやってこないぞ。 現金収入の方法も自分のオリジナルのやり方を編み出すのだ!!!
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