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外は鉄製、中は粘土のカマドの作り方①

快適なカマドを作って欲しいという依頼が来た。


県内で、「こどもえんあさの実」を主宰するトウヨウくんから。


このカマボコ型の移動式の窯をどかして、丸い窓の下に作る。

実はこのスペースは、かつて廃材建築で僕が作った場所。 その時はトウヨウくんも、保育施設を作ろうという構想はなかった。 今年、県の許可も下りたようで、ちゃんとやっていくために、快適に使えるカマドが欲しいという事になった。

で、ウチのステンレスカマドを思い出して、依頼してきたという流れ。

あさの実のカマドは、毎日羽釜でご飯を炊くという目的。 イベントなどで最大50人分ぐらいの料理が出来るようにというコンセプト。 なので、うちのカマドよりも更にスケールアップして作る事になった。

やはり、ウチのようなステンレスのカバーがあると日常の手入れがしやすい。 全くの土のカマドでは、料理がふきこぼれたり、土がボロッと剥がれたりと難点が多い。

その点を克服するために、昔の漆喰磨きのカマド が作られたんだと思う。 昭和に入ってからはタイル仕上げのカマドが主流で、今でもイソライト2連カマド という製品が9万円~18万円ぐらいで販売されている。


しかしそんな製品よりも、遥かに快適に毎日使えるのが廃材天国のステンレスカマド。


こういう構造。

トウヨウくんの依頼はこの業務用のガスレンジの枠よりも大型のもの。 そういうステンレスの枠をオーダーで作ると超お高い。 で、安くて実質本位を取って、鉄板を溶接して作る事にした。


こんなイメージ。 ウチのが、奥行き60cm、幅120cmに対して、これは奥行き70cm、幅150cm。 更に、隣に70cmの鉄板焼きスペースも設ける。 この上の部分を全て鉄板製で作る。


行きつけの鉄工所の社長にお願いして、鉄板をカットしてもらった。 先日の塩の釜の製作の時には、 「そんな大きな釜を天草まで作りに!!??」 と、舌を巻かれたが、 最近はこういう鉄板の加工をちょくちょくお願いするけど、無理を聞いてくださって本当にありがたい。


これは6㎜の鉄板を二重にするアイデア。


こんな風にクランプで押さえて、小さな丸の中を溶接する。


ソリ防止に補強を入れて。


ひっくり返して、縁をつける。


よく磨いて完成。


これがカマド部分の鉄板。 これも二重にする。


粘土の入らない部分にしっかりと補強を入れる。


二重の鉄板の下側の穴を若干小さくしてある。 この段に丁度多重の蓋が入る。 煙突は150㎜を採用。 スポッと置くだけでいいように、ガイドをつけた。


これは側面の焚口を取り付けるための鉄板。 ここには直接火が当たらないので、3、2㎜の鉄板。


焚口の枠はしっかりとしたアングル材で作る。


これは裏部分。


焚口の蓋には火が当たるので、6㎜の鉄板を使う。


まず、蝶番と掛け金をつける部分にも6㎜の鉄板を溶接する。


焚口完成。


三箇所とも作った。

ここまでもソコソコの作業だったが、取り付けるのは4/16(土)の朝から。 今頃トウヨウくんが下のレンガ部分を製作してる。

土曜日は鉄板の中に詰め込む粘土を練る作業と、現地で溶接してこれらの部材の組み立てを同時進行。

「カマド作りを見たい!」 「粘土練るのってどうやるの?」 と興味のある人は、是非来てね。

問い合わせは、 三好東曜 080-8639-2681 まで、お願いします。

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