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外は鉄製、中は粘土のカマドの作り方②

前回の記事の続き。 県内の「こどもえん あさの実」の園舎に、鉄板製のカマドを作るという依頼。

http://kadoya.ashita-sanuki.jp/e925922.html 事前の鉄板の加工と溶接作業


カマドの下の台は予めトウヨウくんが作ってた。 彼もぶっつけ本番での挑戦で、カマドを組み立てる当日の午前三時までかかって仕上げたそうな。


まず、レンガの上にモルタルを薄く敷く。


その上にカマドの底部分になる鉄板を置く。


これは粘土。 「あさの実」の敷地内から出たのをストックしてあったとか。


シートの上でワラと水を加えて踏む。


よく練った粘土をシートに叩きつけながら、適当な大きさのサイコロにする。 この工程で、中々サイコロ状にならずに、バサッと崩れるようでは水が少ない。


廃材天国で溶接しておいた鉄板を搬入。 手前の薄いベニヤは粘土の型紙として使う。


底の鉄板に、側面の焚口をつけた鉄板を溶接する。


側面の鉄板は3、2㎜と薄いので、枠にアングルを溶接して強固にする。


これは昔の布団を仕舞うブリキの缶。 これを加工してカマドの上にレンジフードとして取り付けて換気扇もつける。


金切りバサミとグラインダーとで、カットする。


こんな感じの大きなフードになる。


先ほどのベニヤ板にカマドの開口部の墨付けをする。 これが後々役に立つ。


さあ、いよいよサイコロをカマド内部にくっつけ始める。


外では同時進行で、粘土作り続行中。


手前の広い部分は鉄板焼きスペース。 奥の丸い穴の部分に羽釜や鍋がかかる。


ここで、ベニヤの型紙登場。 何度もこうしてあてがっては、粘土の成型をしてゆく。


これが粗方の粘土の仕上がり。


いよいよ鉄板を据える。


バッチリ合わせて溶接。


隣の鉄板焼き部分も据える。


焚口の下に灰受けを溶接したり。


溶接の跡を研磨してもらう。


巨大フードの取り付け。


「下げ振り」で煙突の位置を出して、フードをカット。


煙突はこの波板を抜いて、ストレートに出す。 これが煤掃除レスの最高の煙突。


予めマーキングしておいた部分をグラインダーでカット。


煙突の取り付け。


完成! 幅2、2m、奥行き70cmの大きな鉄板製カマドが出来た。 この4つの穴にはそれぞれ、時計型ストーブの多重蓋が入る。


フードと煙突もバッチリ決まった。

これで、うちのステンレスカマドと全く同じ構造のカマドが現れた事になる。 薪生活者の所には多数訪問してきたが、 うちよりも快適な薪調理システムを作っている家にはお目にかかった事がない。

ここは家ではなく、園舎という事で、毎日の給食を作るという目的。 毎日使うには、快適なシステムじゃなきゃ続かない。 毎日使っておっくうになるような薪調理システムではダメダメ。

この堅牢な鉄板製は土むき出しのデメリットを克服した最高のカマド。

ふきこぼれてもすぐに掃除出来る。 土がボロッと崩れたりしない。 ストレートの煙突で煤掃除レス。 有圧換気扇をつければ、室内は煙らない。 無垢の鉄製の外観がクール。

このように、実質本位の極みとも言える仕様。 うちのステンレス製カマドの次にクールなカマドになった!!!

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