京都から、来廃者があった。
わざわざ京都の中でも田舎の南丹市に移住して、 自給自足を目指しながら有機農業に取り組む若者。
児島光くん(28)
「ココデ プランターズ」という屋号で、HPも作ってる。 http://www.cocodeplanters.com/
何でもこれから、家を建てたいと。 しかも、廃材で!
プロ顔負けのセルフビルドは随分増えたように思う。 基礎と構造などはプロに頼んで、後は自分でというハーフセルフビルドも多い。
しかし。 ネットで調べてみても、廃材だけで素人一人でプロに頼まずに、家族で住める家を建てたという話は少ない。
家族で住む家と言うからには、まあまあの広さが要る。
基礎工事から、 ソコソコに隙間がなくて、快適に断熱された居住空間、 屋根工事や直内装作業、 キッチン、風呂、トイレなどの水回りの給水と排水の配管、 電気工事まで、様々な分野の工事が必要。
今現在も、農家の納屋を改装した家に住みながら、 自分で、薪ストーブの煙突工事をしたり、太陽熱温水器の設置をしたり、中古のパイプハウスを建てたりしてる。
その農家の敷地内に、自分で廃材の家をセルフビルドするそうな。
まず、僕がアドバイスしたのは、
完成の期限を設けない。 伝統工法などのプロの技術を目指さない。 設計図や完成予想図を描かない。 プロにアドバイスを求める時には、「家を建ててる。」とは言わずに、「小屋を建ててる。」と言う事。 廃材天国ではなく、うちの一軒目の写真(ほぼバラック)を嫁に見せて、あっこちゃんが快適だったと言うてた、と言う。
しかも、彼は今から3~4年はコツコツと廃材を集めて、それから着工するという、念の入れよう。 その構想を聞いて、実現性の高さを感じた。
とにかく、廃材利用のセルフビルドを急いではいけない。
完成の期限と、完成予想図の二つは絶対にない方がいい。
期限を設ける事で、新しい材料を買うハメになる。 設計図や完成予想図がある事で、廃材では無理だから、新しい材料を買うハメになる。
どっちにしても、 「あるもんで間に合わそう。」 「テキトーでいいじゃん。」 という、発想じゃないと、素人の家作りに対する捉え方は楽にならない。
素人が最初から、とんでもない立派な構想を持つな!
廃材を利用する事で、 美しくてパリッとさせるという仕事を目指さなくさせる。
期限も設けない事で、 一人でコツコツと、遅々として進まなくってもいいと開き直る。
完成予想図を描かない事で、 常に予定変更の、臨機応変な対応が出来る。
兎にも角にも、 素人の自分でも出来るように、ハードルを下げる事。
これは、家作りだけじゃなく、 自分で自分の生活に必要な事を自給し、 「これでいいのだ!」と自足するための、大秘訣。
そもそも、 医食住、エネルギーごときが、自給出来ないようになったのなど、ここ数十年に過ぎない。
それまでは皆当たり前に、自給してた。 もちろん、その昔に戻ろうとう懐古主義なんかではない。
「〇〇じゃないといけない!」 「△△であるべきだ!」
という、枠をぶち壊し、自由に生きるための大前提なのが、自給自足。 来るべき未来の新たな生活スタイルだ!
こういう生活を実践すると、余裕が生まれるので、 各々の得意分野やクリエイティブな事がどんどん実現してゆくのだ!!!
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