やっとベッド完成3日目にして、初めて野遊と土歩が各々のベッドで寝たそうな。


双方残りはフローリングを張る事にした。

工務店や建築会社では、現場で残ったこういう材料を少しづつストックしてはいるものの、これと言って使い道のないまま不要になる事も多い。 新たな現場では監督がちゃんと発注するし。 まとまった量になると処分代もかさむ。 で、廃材収集家に声が掛かる。





オーディオと一緒に来たクラッシックのCDが流れる部屋でコタツに当たりながら、しょうたくんが言った。 「何だか、映画かテレビのセットみたいですねぇ。」
下手な映画のセットよりも、更にテキトーな廃材建築。 今回の土壁は渾身の作という感もあるが、材料は所詮そこらの泥や砂。
何もケチって買わない事にばかり気を取られてる訳ではない。 今回であれば廃材としては手に入らない、石灰やリブラス(金網)なんかは買うし、道具だって使用頻度の高いものは新品もいとわない。
ただ、あるもんで出来るのにみすみす新品の材料を買う事はない。 道具だって大半はヤフオクの中古で十分やし。 もらったオーディオについてきたCDも、「これはこれで。」で構わない。
このあたりは人生における嗜好性だ。 「これでええやん。」という部分と、「これは譲れない。」というもの。 それぞれが自分の納得する選択を自由にする。 ここに妥協や迎合があっては自由どころか楽しくない。 言い訳や愚痴を言わずに、自分で責任を持って掴み取るのが自由な人生に他ならない。
【自分の】人生だぞ。 誰かに指示されてやってる訳ではない。 大儀名文は要らないし、他人にどう思われたって自分が気にしない限り何ともない。
ただ、無理を通せば道理引っ込む。
妄想や夢に言動を浮遊させるな。
筋の通った行動に徹するのだ!!!