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【薪の陶芸】廃材100%で焚く陶芸窯

やっと、ここ香川の瀬戸内沿岸でも、薪ストーブが本領発揮できるようになってきた。

その薪ストーブよりも更にこの季節に、ジャストなタイミングの薪の使い方がある。


それがココ。 8mの煙突が象徴的な登り窯だっ! これは廃材天国から歩いて5分の実家にある陶芸の工房。


親父が何年もかけてコツコツと自分で作った窯。 その窯焚きが始まってる。


薪をくべた時には真っ黒い煙が立ち上る。


当然の如く、この窯の燃料も100%廃材! 色んな業者が持って来てくれた廃材が山と積み込まれてる。 この写真に写ってる薪はほぼ全て焚いてしまう。


解体屋の木造住宅を壊した廃材。


造園屋の伐採した広葉樹の丸太を薪割り機で割ったもの。

他にも、 神社の松食い虫にやられた松の木。 シルバー人材センターの伐採した木。 近所のおっちゃんが切った木。 と、様々な入手ルートがある。

特に廃材天国は道沿いなので、通り掛りの人から、 「ここって、持って来たら木もろてくれるん?」と、声がかかる。 廃材を常に積み込んでるとそれが看板になってくれて、次なる廃材を引き寄せる。 もちろん、要らない場合は丁重にお断りする。


子どもたちは既に一人前に手伝ってくれる。


にこちゃんも夜中に起きて窯番をするのが、待ち遠しかったよう。 「そろそろ、くべるで!」と、声を掛けると、 「よし!!」と、ヘルメットと皮手を装備して1100℃超えの窯の前に立ち、素早い動きで薪をくべる。 いやはや、頼もしい限り。

で、眠くなったら丁度暖かい場所で眠る。

元々は本業の陶芸家として、この窯に使う薪のために廃材を集めだした。 で、 「これは燃やすにはもったいないなー。」 という柱や梁なんかを少しづつストックし始めた。

それから何年か経ち、 「こんなにあったら家でも建てれるんちゃう?」 と、冗談交じりに閃いた。 それが、廃材天国が生まれるキッカケ。

冗談でも何でも、行動に移してコツコツ実践してると、形になるもの。

そもそもは備前焼の先生方が薪屋から買ってる一束300円×1500(一回の窯焚きで使う量)=45万円という薪代を節約するためだった。 それが、窯焚きの燃料のみならず、 薪ストーブ、 五右衛門風呂、 ステンレスカマド、 という、日々の生活に必要なエネルギーを賄うようになった。

ガスや灯油代を節約出来る事は、大きな目的。 しかし、結果として得られる効果は真に贅沢な毎日。

薪ストーブは、コトコトと煮込み料理、ジャムや玄米珈琲も作れるし、 遠赤外線でじわーっと温まる五右衛門風呂、 薪で炊いた炊きたてのご飯の格別な味、 これらを毎日享受できるという、素晴らしさ。

副産物としては、何かしらの作業を通して家族が一致団結できるという所。 親子も夫婦も喧嘩しても口を聞かずに一日を過ごす事は出来ない。

朝の鶏の餌やりや土間の掃き掃除から始まり、 朝ご飯を作る時にカマドに火を入れると、一気に段取りよく料理をやってしまわないといけない。 前の日に喧嘩してても、その一連の作業中に 「あ、ちょっとソレ取って!」 とかやってると、知らない間に仲直りしてるもの。

実はこういう副産物をもたらしてくれるってのも、実際にやってみんと分からんもの。 おもしろいやろ〜〜〜♬

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