前回の麹作りの際、 「味噌作りのために、もっと大量に仕込めたらなー。」 と考えた。
1月の麹作り 今までの「衣装ケース麹製造器」では、一回に2升(3㌔)作れる。
中古冷蔵庫を利用した麹製造器作り これが、一度に15㌔仕込めるように作った、「冷蔵庫麹製造器」。
で、味噌作りまでには、3㌔ぐらい仕込んで試運転しようと思ってた。 やっぱり、イキナリ15㌔やって失敗してもねー。
と、思ってた。
が、、、。
しかし!!!
キムチ作り教室が終わったタイミングで、味噌を仕込めるようにしよう! と、急遽思い立った。
実家の納屋で、玄米を15㌔精米する。 7~8分搗きぐらいで。 5分搗きでは、蒸し上がりにくいし、完全に上白にする必要はないから。
井戸のそばの外流しで、洗う。 一度に洗うのは大変なので、ザルに入るぐらいを何回かに分けて洗う。
吸水する分を見込んで、多めに水を入れる。
薪ストーブの近くに置いて、早く吸水するように促す。
十分に吸水した。
ザルに上げて、斜めにして1時間ぐらい水を切る。 よく水を切ってる方が上手く蒸しあがる。
土歩に簡易のカマドに火を入れてもらう。
セイロに入れる。 木のセイロはお米をそのまんま入れるが、 アルミのセイロには蒸し布を敷かないと上手く蒸す事が出来ない。
こんな感じで蒸し始める。
ガンガン焚いて強火をキープすると、蒸気がもうもうと上がり始める。 薪ストーブにも入らないような、長い廃材をくべる。 このカマドは短く切ってある焚き物じゃなくてもいいので。 折角切ってある焚き物をはもったいないから。
蒸しあがったら冷ます。
お米1㌔当たり、麹菌1gなので、3㌔に対して、ちょっと多めの4g入れる。
先に少量の蒸し米に麹菌をまぶす。 ここでよく混ぜておいてから、全体に混ぜる。
新聞紙を敷いて、麹菌を植えつけた蒸し米を自作モロブタに入れる。
上にも新聞を敷き、湿らせたタオルを置く。
電源を入れた冷蔵庫麹製造器に入れる。
順番に入れて、6段全てに麹菌を植えつけた蒸し米が入った。
翌日、品温を計ると43℃。 いい感じーーー! 理想の温度は39℃。
サーモスタットは、34℃まで上がると熱源がオフになり、 32℃まで下がるとオンになる。 麹が自己発熱し始めると、庫内の温度はどんどん上昇する。
しょっちゅう温度を見ながら、冷蔵庫の扉を開けて放熱する。
何と24時間もたたずに、モコモコの麹菌がはびこってる。
この後、何度も何度も品温を見ては扉を開けたり、世話をする。
品温が上がり気味だと、 扉を開けて庫内温度を下げても、 サーモが働いて熱源がオンにならないように、サーモ自体をオフにしたり。 品温も庫内温度も下がるとまた、サーモの電源を入れるとか。
中々下がらない時には、観音開き全開+野菜室も開ける。
それにしたって、今までの衣装ケースから比べると。 量が増えた割に管理は簡単。 基本的にはサーモがやってくれる訳やし。
今までで、一番苦労したのが、 8㌔仕込めるという「米袋方式」。 米袋の中に8㌔も蒸し米が入ってるんで、温度管理が超大変だった。 しょっちゅう温度が上がり過ぎて、 成功と呼べる麹は一度も出来なかった、、、。
いよいよ、これが48時間後の様子。 バッチリ出来た!!
冷蔵庫麹製造器から出す。
だーい、せーい、こーうーーー!!!
完全にビッシリと、モコモコの麹菌がはびこった状態。
家族総出で、揉んでほぐす。
これで、麹の温度も下がって完全に完成。
いよいよ、次は味噌作りだーーー!
いやいやいや、、、。 さすがに今回は、どうなる事かと心配した。 15㌔の蒸し米が全く失敗したら、目も当てられない、、、。
「買った方が早い!」 世の中でよく使われる言葉。
こんなリスクや苦労を厭わずに、買えば間違いない。 そもそも味噌や酒だって、1㌔とか一升なら、 買ってもそう恐ろしく高価なものでもない。
でも、たまに買うのじゃなく、 日常的に使うものであればある程、 「そんなに高いのは買えんわ、、、」と弱腰になるのが人情。
ちなみに今回作った麹の値段。 麹屋で買うと一升1300円。 スーパーの小さな袋のは更に高い(しかも、ステビアが添加されてる)。
という事は、今回の一斗(15㌔)で、1万3000円。 自分の所のお米を持ち込んで、麹屋で加工してもらう場合は半額。
うちの手植え、無農薬、天日乾燥のお米で、 自分で麹に出来た意義は深い。 しかも、一回ノウハウが身につけば、 今後は安定的に自給できるからね。
これは、天ぷらカーや廃材の家本体、快適な薪生活など、 あらゆる自給自足のコンテンツに当てはまる。
「一見、そんなに苦労するぐらいなら、買った方が、、、。」 という事だらけ。
しかし、2000年から一軒目の廃材ハウスを建て始めて、16も経つと、 家賃、ローン、借金、ナシで、 電気、ガス、水代ナシ。 美味しいものも自分で作れて、金に困る事は皆無。
一つ一つは、大変そうに見えるが、 この大変さの中に自由な自給自足の醍醐味がある。
「徹底的な自給を目指さなくても、、、。」 「プロに頼む部分もあってもいいのでは、、、。」 「別に廃材にこだわらなくても、、、。」
という声も、自分の中になくはない。
もちろん、僕の中での矛盾はなく、そのようにしてるつもりだ。 中古タイヤは自分で探してくるが、ホイルに入れるのは車屋に頼むとか。
しかし、年を経るごとに、 「プロに頼む部分」が減り、 「そこまで徹底的には、、、。」 という部分まで、踏み込めるようになってきた。
これは15年目と16年目でも、確実に違う。 去年はまさか、こんなに大量に麹が自給出来るなんて、思いもよらなかったし。
う~ん。 この冷蔵庫麹製造器はまさに、自画杜撰やねーーー!!!
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