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【猪の解体】湯剥きして毛を外して、皮付き肉にする方法

またまた県内の猪獲り名人から電話。 「今度はほんまにウリ坊みたいな小さいんがかかったぞ。」と。

最初はこの間から何度かバラして冷凍もしてあるし、「もう要らんかもー。」と思ってた。 しかし、向こうから言うてくれるのを無下に断るのも、、、。

廃材を頂いたり、こういう「要る?」と言われたら、二つ返事で「はい!!」と反応しないといけない。 自分の都合で欲しい時だけ、「ありますか?」と言ってもダメ。

ここがいつも言うてる「選択」の分かれ道だ。 少々めんどくさかろうが、折角言うてくれてる場合は快くもらう方を選ぶのだ。 そうする事で、次からもまた声がかかるという事に繋がる。

しかも名人曰く、「こういう極小のは丸ごと湯につけるんや。」と。 小さな猪は丸ごと80℃の湯につけて毛と表皮をのけて、ゼラチン質の皮を残して燻製にするといいらしい。

この新たな作業の提案もあって迷う事なく、天ぷらカーで出かけた。 猪名人の家は廃材の家から40㌔ぐらい離れてるが、天ぷらカーなら燃料代を気にせずに行ける。


ほんとに小さいのが2頭。


これは30㌔弱の大きな方。 今までは行ったら内臓は外した状態だったが、今回は内臓を取る所を一緒にやらせてもらった。


80℃を計ってジャブジャブ湯通しする。


手でむしると毛と表皮が取れる。 鶏の毛をむしるよりはかなり大変やけど。


内蔵を出しにかかる。 毛をむしった後で内臓を出さないといけないので、心臓近くの動脈を切って血抜きしただけの状態でもらってきた。


美しい!! ほんとに内蔵ってキレイなのだ。 猪や豚は内臓の雰囲気が人間と近いらしく、「こうなっとんかー!」と超勉強になる。


こんな感じで仕上がった。

毛と表皮を取るのに4時間以上は費やして、寒い中夜9時ぐらいまでかかった。 もうちょっと要領よく出来る筈なんだろうけど、初めてで何回もお湯に漬けたり色々やってみた。 お湯の温度や漬ける時間など、微妙な所があるように思った。

途中どうしてもうまくいかなくて、「上手く取れる所とどうしても取れん所があるなー。」とヤキモキしたりもした。 初めてでコツを掴んでないとこういう事は当たり前。 しかし最後までやりたいという執念で、コツコツと時間さえかければ何とかなる。

これは家作りでも田んぼでも全てに言える。 「辞めずに延々とやりゃあいつかは出来る。」 こんだけの極めてシンプルで明朗な論理があるだけ。

正にやるかやらないか? もらうかもらわないか?の選択から始まり、「めんどくさいから」、「寒いから」という言い訳で辞める事だって出来る。 しかし小さな事であろうが、一度達成した感動を味わえばヤミツキになる。

そんな事は誰だって何かの経験であると思う。 それを医食住、エネルギー、、、という生活全般に及んで徹底したのが廃材天国の生活。

タダのもので左ウチワ これを成り立たせるための選択肢は毎日毎日突きつけられるのだから。


ハツとレバー。 内蔵を外したという事は、コレを取らなきゃね。

ハツは塩コショウで焼くと最高だった。 レバーは70℃で茹でて、味噌漬けにしてある。


大まかにバラして。


多目に塩を振って冷蔵庫へ入れる。 これで一日置くと更に血抜きが出来る。

その後はソミュール液という燻製にするための漬け液に漬け込む。

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