ここの所の寒さで、天ぷらカーの燃料の精製が遅い。
燃料の精製と言っても、沈殿と濾過だけ。 濾過する前の沈殿の具合によっても随分違う。 それに、そもそもタンクに入れる天ぷら油の質によっても大幅に変わる。
これが、天ぷら油の沈殿と貯蔵を兼ねたタンク。 満杯になるまで入れた後、 長時間放ったらかしにすればする程、 オリが底の方に溜まって、キレイになる。
2号タンク、3号タンクと、全部で3つある。
天ぷら油は主に飲食店からもらう。 今は8店舗からもらってる。 回収に行く頻度は様々。 月に一度の店もあれば、二ヶ月に一度の店、4ヶ月に一度の店など。
「ここのはいつもキレイ!」 という店もあれば、 「これは、、、。」 という真っ黒けの店まで、色々。
こっちはタダでもらうんで、贅沢は言えない。 こういう真冬以外なら、長期沈殿と濾過で十分天ぷらカーの燃料になる。
ガソリンや軽油の値段が安くなったとは言え、タダにはかなわない。 キチンと濾過する事で、 軽油と同等の価値を持つ天ぷら油をせっせと集め、 濾過する労力は厭わない。
本題の濾過の話。
長期沈殿させて、このぐらいクリアになるまで放っておく。 ここで、白濁してるような油はイケナイ。
特に、この真冬にはラードのような動物質が固形化するリスクがある。 実は今も、 一つのタンクからはある程度澄んだ油が出てるが、 もう一つのタンクのは、微妙に濁ってる。 残りの一つに、回収した油を投入してる。
これが濾過装置。
「コスロン」というフィルターを使ってる。
こういうドーナッツ状のフィルター。 まどめ買いすると、一個50円。 確か8000円分買って、未だにこのぐらい残ってる。 天ぷらカーを導入して6年目になるが、 このぐらいフィルターを使わないのは長期沈殿の賜物。
とは言え、この真冬の濾過スピードに苛立ち、 もう一つ濾過装置を増やす事にした。
今度の濾過装置は「ヤマノ式」と呼ばれるもの。 古くからの天ぷらカーオーナーの、山野さんという方が考案したそうな。
このコンクリート用のプラグを使う。 ロブスター社とモンゴ社が合併して、「エビモンゴ」という変なブランドになった。 エビとモンゴイカが合わさって、リッチな感じがする。
こういうのは都合よく廃材では出ないので、新調した。
電ドルに6mmのキリを付けて穴開け。 穴開けには電気ドリル! コードレスのインパクトはバッテリーが消耗するので、出来るだけ使わない。
キリで開けると、バリが出る。
この下穴用のキリで軽くこすって、バリを取る。
微妙な糸のようなササクレはトーチバーナーでサッと焙る。
丁度、箱の大きさに近いバーベキュー網を用意する。
カットして。
プラグを差し込む。
こんな感じ。
ここで、フィルター材のティッシュの登場。 コスロンの専用フィルターよりも圧倒的に安いのが魅力。
ドバッと開封する。 こんな開け方はした事がない。
一枚づつ丁寧に敷いてゆく。
順番に一枚づつ敷いてたが、あまりにも大変、、、。
天ぷらカーの先輩である、坂本くんに電話。 「濾過器のティッシュって、一枚づつ敷くものなん?」 「いや、バサッと掴んで、大体でいいですよ。」 「間で、時々一枚づつ敷いて隙間をなくすようにすれば大丈夫です。」 と。
で、このぐらいの単位で敷く事にした。
一気にスピードアップした!
最後はまた、一枚づつ敷いて、隙間をなくした。
ここで、バーベキュー網を置く。
こんな感じ。
半切りの耐火煉瓦があったので、重石として置く。
早速、油を満たす。
ティッシュの層が厚いので、中々浸透してゆかない。
12時間後の様子。 この濾過装置でも、24時間ぐらいはかかるなー。
それでも、これで濾過装置が2台になったので、濾過のスピードは倍になった。
この「ヤマノ式濾過装置」の事は、大まかには聞いてた。 プラグの直径が6mmのものを使うというのは、 うちのボンゴフレンディーを改造してくれた「満月屋」の岩本さんに聞いたり。 坂本くんにも聞いたり。
先人に聞く事で、ソコソコのイメージが出来てたので、製作は早かった。 こういう、既にノウハウのあるものに関しては、 聞くだけでも随分違う。
「廃材天国見学会」や「自給自足合宿」でも、可能な限りのノウハウの提供をと考えて準備している。 今後の見学会は3/13(日)を予定している。
まだ、内容を考え中なので、HPにも正式な案内を載せていない。 メルマガでの先行告知で、既に4名の方から予約申し込みを頂いている。
しかも今回は、 3/12(土)「経済セミナー」 3/13(日)「廃材天国見学会」 という連続のイベントにする。
お楽しみに~!
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