香川県内で、オーガニックヘンプなどの服を手掛けるルナティカナパ。 主宰の恵子ちゃんからの依頼で、新アトリエの改装。
こんな感じの変形の風呂。
風呂を仕切るための壁を作る。 ブロックに差し込んでおいた、「ズンギリボルト」に角材を留める。
マサは天井を開口して、電気工事。 風呂と脱衣室に照明とスイッチをつける。
柱完成。
キッチン側には仕上げ用の杉板を張る。
ここは土壁で仕上げるための下地。
ブロックの上に土壁を直接塗るのは、落ちるリスクがある。 そこで、この「サンドモルタル」で下地を作る。
薄ーく塗る、「ガリガリ仕上げ」。
さあ、いよいよ土壁の材料登場! これは、廃材天国の外壁にも使った粘土。 陶芸の窯、陶土としても使う。 ピザ窯作りにも使った。 五右衛門風呂の焚口や、カマドにも使える万能な土。
現場でユウキくんに精製してもらった。 かなり水を多めに入れて、攪拌機でガンガン混ぜる。
こんな感じで、攪拌したものをフルイにかける。 子どもたちが粘土を掘ってる様子からしても、草の根っこや小石など色々と混じってる。 このフルイで漉す事で、根っこや石が取り除かれて細かくなる。
下にトロトロの粘土が落ちる。 ポイントは、水の量。 たくさん入れてシャブシャブにする程、精製は楽だが、 最後に土壁の材料として混ぜる時、水が多すぎても困る。
フルイの上に残った根っこや石混じりの土をコーナー部分のスキマに詰める。 ここは土壁をカーブさせるので、下地が大事。
こちらは浴室内部。 下地に、「ベースモルタルB」という軽量モルタルを塗ってる所。
サクッと完成。 正面の小窓は、恵子ちゃんのリクエストでステンドグラスを入れる。
満を持して、土壁の材料作り。 マサがすくってるのが精製した粘土。 一番手前の白い袋が「消石灰」、その奥が「スサ」、そして、「砂」。 これは香川の伝統の「五分壁」と言い、漆喰仕上げは手が出ない庶民の家の壁に塗られたそうな。 廃材天国の子ども部屋の時に初採用した。
石灰、砂、粘土が、1:1:1で、スサは適当。 水加減も攪拌しながら、加えてゆく。
カリスマ左官の狭土秀平さんが、言った名言。 「左官は水の仕事だ!」 土を塗るという意識と水を塗るという意識の境目がないのだと。
実際にやってみると、本当にそう。 左官材料は全て水をたくさん入れるし、またちょっとした水の入れ具合で、表情が変わる。 塗りやすさや、後のヒビなどにも影響する。 水の入れ加減の重要さを、「水の仕事」と形容したに違いない。
左官に関しての本は、小林澄夫「左官教室」もオススメ!
塗ってゆく。 バラ板の上には、ラスという網がタッカーで留めてあり、土が食いつきやすくしてある。
最初粗くつけて。
コテでキレイに仕上げる。
シットリといい感じに仕上がった。
キッチン側からのカーブがまたいい雰囲気。
特に、大工や左官の修行をした訳でもないし、専門の学校に行った訳でもない。 見よう見まね、聞きかじり。 後は、ブッツケ本番の繰り返し。
廃材だけで2軒も家を建てりゃあ、大抵の事は経験せざるを得ない。 それでも未だに、知らない事だらけ。 今回の現場でも、知り合いの左官職人さんに電話して聞く事もした。 (ブロックに土を塗るには、「サンドモルタル」をガリガリ仕上げで、という所) 建材屋(左官材料を扱う店)の主人にも色々とアドバイスを頂いた。
分からない事は聞けばいいし、恥ずかしい事でも何でもない。 ネットで調べたり、Yahoo知恵袋で聞いたりも悪くない。 YOU TUBEでの動画は超イメージ沸くし。 こんだけ、資料が揃ってるんだ。
やれない理由などないし、尻込みしてる場合じゃあないぞ。
と、熱く語ってるうちに風呂の内部の下地も完成し、外壁も完成した。 お次は、浴室内部。 石の仕事だ~♪
廃材天国HP http://haizaitengoku.com/
Comments