壁土の材料も随分生産できて来た。 粘土を掘って、並べて乾かして、という所からすると随分長くやってるような気がする。 そろそろ塗り始めよう。
子どもたちもYOU TUBEで左官職人の動画を見てイメージトレーニングしてたぐらいで、超楽しみにしてる。
まずはコテ板作り。 軽くするために薄いベニヤを廃材の中から探して適当な大きさに切る。
ビスで留めてあっと言う間に完成。
いよいよ土の配合。 最初は粘土から。 昔陶芸の土作り用に使ってた攪拌機の出番。 低速高トルクで粘っても止まったりはしない。
すぐにドロドロになる。
スサや下ろした砂(仕上げ壁の廃材)やマサ土も順次入れて混ぜる。
そして消石灰。
材料を入れる度に粘性が固くなってくるので、水も足す。
最後の攪拌は大人じゃないと無理だった。
メイメイにコテ板に土を取る。
最初は下地のリブラス(金属メッシュ)を埋めるための下塗り。
ジャンジャン塗ってゆく。
一面(南側)終え、隣の面(西側)へ。
翌日上に塗り重ねる。 これが仕上げ塗り。 若干配合が違って、仕上げの方が土色が濃く出た。
配合は大体だが、塗りながら粘土1、砂(仕上げ壁の廃材)1、マサ土の下ろしたの2、石灰1、スサ適当という割合。 粘土と言っても個々に粘性や砂の混入具合も違うし、今回のうちでやった感じではこういう割合に落ち着いた。 普通の土建資材としての砂も使ってみたが、たくさん入れると粘りが落ちすぎたので止めた。 マサ土の割合が以外と肝やったという感想。
鏡のような本職の左官ばりの仕上がりになった。 これに至るには仕上げ用のコテを数種類新調したりして、随分と工夫を凝らした。 やはり道具は大事。
安いコテなんて200円とか300円とかからある。 やはりちゃんとした鋼のコテで薄くてしなり、尚かつ腰のある仕上げ用のものは3000円以上は出さないといけない。 他にもたくさんある。 コテもまた結構な頻度で解体現場からくる。 解体される農家の納屋には一通りの道具が揃ってる。
この面(西側)も仕上げと少し残すのみ。
この面(東側)も後少し。
この間からの粘土を叩いて砕く作業にしても、この土をコテで塗る作業も似たような淡々とした連続作業。 しかしこの楽しさは何故からくるのか?
それは興味本位でぶっつけ本番でやる「どんなんなるんやろ~?」という好奇心から。 それと、やり出した時には延々と続くかのように思えるチマチマとしか進まない所から気がつけば、「おっ、もうこんなに出来てる!」という達成感。 加えて、やってる最中の瞑想のような気持ちよさは時間の感覚がいい感じに麻痺する。
特に一番気を使う、仕上げ用のコテでの最後の仕上げ作業が一番。 ザッと土をつけてならし、何度もコテでのばして美しく仕上げてゆく。 その所作が上達するのが楽しい。
セルフビルド全般における素人のぶっつけ本番には、この要素が大きい。 最初は時間をかけても中々うまくいかないものが、「おっ、何か分かってきたぞ。」という瞬間がくる。
それは一重に
いつまでに出来ないといけないという時間制限がない。 だから、好奇心と興味関心の赴くままに全力を傾けられる どのぐらいのクオリティーで仕上げるというのも自分の判断。
最終的にどの工程も自分が納得すると、いい結果になる。 この「納得するのは自分」というのがポイント。
誰かのために金もらってやってるんじゃない。 もちろんプロとしての仕事にはいい意味の誇りや責任があるけど、セルフビルドは別次元。 結果に納得するだけじゃなく、プロセス全てが楽しいという所がいい。
しかしよくよく翻って見れば、お金もらってプロとしてやる仕事にも通じる部分もある。 嫌々やってていい結果が出る仕事なんてない。
にしてもやっぱり「自分のための作業」に勝るワクワクはないよな~♪
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