第二回、うぶすな助産医院、古民家再生合宿の続き~。
一つ目のミッションは前回の記事で書いた、床の下地作り。 2つ目のミッションが、この風呂の解体&五右衛門風呂を作る事。
すべての作業が三日間同時進行で行われたが、ややこしいので床の大工仕事と五右衛門風呂作りを別の記事に分けた。
まずはハツリで解体。
怒涛のハツリ作業で、ステンレスの風呂釜撤去。
同時進行の風呂の方も、ガラが片付いた。 ここに五右衛門風呂を設置する。
その作業中に、五右衛門釜到着。 運転手さん一人では無理なので、ワッセ、ワッセと皆んなで運ぶ。
既存のレンガをハツッて、焚き口と煙道を確保する。
鋳物の焚き口の場所を,置いてみて位置を決める。
さあ! 粘土練りの作業。!!
釜の下の燃焼室の部分を作るのは粘土が一番。 耐火レンガではダイヤモンドカッターで切って合わせたり超困難な所を、 粘土なら自由自在に整形出来る。
粘土だけでは粘りが強すぎて、収縮が大きい。 収縮が大きいって事はひび割れが起きやすい。 これは壁土を取ってる所。 これを混ぜる事で、ひび割れを軽減する事ができる。
ワラスサがベストだが、裏に竹藪があったので、笹を混ぜた。
みんなでフミフミ作業。
踏んではひっくり返してを繰り返し、ボロボロとした部分が一体化すると完成。 後はこうして、サイコロ状にしておく。
たくさん出来た!
まずは底部分の整形。 粘土を叩いてフラットな面を作る。 ここが薪が燃える場所。
サイコロで壁面を立ち上げてゆく。
焚き口から見た所。 奥行き約80㎝で、長い薪が入る。
ここがポイント! 焚き口の部分と煙道の部分はサイコロを変形させてアーチにして、トンネル状にする。
大体こんなもんかな。
焚き口回りの整形。 これも粘土なので、自由にサクサクできる。
釜の搬入。 二人で持てるぐらいのもの。
焚き口や排水口の関係を見てみて、ちょっと低すぎた。 何度も置いては外して、下の粘土部分を整形して調整する。
最終的には、若干浴室側に傾ける。 水がすり切り一杯になった時に流れるように。
粘土の回りを解体の時に出たガラで固める。
モルタルを練って。
石組みワーク! モルタルの硬さがポイントになる。 手で掴んで団子に出来るぐらいの硬さが適当。
ここまでで時間切れ。 後は、えいたとナオトくんに要領を伝えたので、コツコツとやってもらう。
おくどさんで石焼き芋。
休憩の時のお茶と焼き芋が最高!
みんなの食事作りもおくどさんで。
この、五右衛門風呂作りだけでも解体からなので、数人でやっても何日もかかる。 今回は、僕が柱の入れ替えや、床の大引きを入れてる間に、同時進行で解体をやってもらってた。
その後も頃合いを見て、粘土練りワークもやってもらってたり。 大勢居たので、チームに分かれて様々な作業を同時進行。
僕は職人として、各所のポイントをやりながらも、みんなに指導してやり方を教える。 要となる部分を教えると素人でも、大勢いれば三日間でものすごい進む。 ホントに今回は、怒涛の三日間だった。
廃材を使っての床の下地である、大引きの水平の出し方。 粘土をこねて五右衛門風呂作り。
どちらも僕の得意とする、「なんちゃって工法」が炸裂した。 プロの仕事を目指さない! これが素人でセルフビルドなり、セルフリノベーションする秘訣。
ここの古民家の蘇り方は目を見張るものがある。 最初の屋根の大穴や、ボソボソに腐った柱を見た時には、 正直、「どうやろ、、、。」と思ったもの。
それにしても、やってりゃ進むし、何とかなる。
主宰のえいたが熱く語る。 「この古民家を素人の自分たちで直す。」 「みんなで協力して作業する。」 「このプロセスこそ一番大事にしたい。」 「こういう作業をする大人の背中を子どもたちに見せたい。」
ここは助産医院になる。 お産から、教育、食、住という繋がりはスムーズ。
病院じゃないと出産出来ない
家は大工さんじゃないと建てられない
学校には行かなくちゃならない
食べるものはスーパーで買うのが当たり前
病気になったら薬を飲んで治す
これ全て、戦前の常識とは正反対。 昔は誰もが家でお産し、 棟梁の仕事以外の雑用は家族で手伝い、 食べ物の自給なんてごく普通、 少々の病気は家庭で治せたし、 学校出て、勤めに出るという選択肢もない。
戦後のGHQの占領下の云々で、、、とか古臭い事を言いたい訳ではない。 昔の生活がいいから、昔に戻ろうと言ってるんでもない。
生活なり、生きてゆく根本的な部分を人任せにするな!
これらに自分で責任を持つ事こそが、自由を手に入れる生活に他ならないのだ!
それが、未来の生き方だぞ!!!
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